📐 【精度と効率の追求】左官の技術が光る「レベリング仕上げ」のすべて

2025/12/03

建物の床仕上げ材(タイル、フローリング、長尺シートなど)を美しく、そして安全に敷き詰めるためには、その土台となる床下地が完璧に平滑でなければなりません。その高い要求に応えるのが、左官工事における「セルフレベリング(Self-Leveling / SL)仕上げ」です。

今回は、この画期的な工法について、その特徴と職人のこだわりを解説します!

1. ✨ セルフレベリング材(SL材)とは?

「レベリング」とは、「水平にすること」を意味します。セルフレベリング材(SL材)は、その名の通り自己流動性(Self-Leveling性能)を持つセメント系の材料です。

まるで水を流すかのように、この材料を床に流し込むだけで、金鏝(かなごて)による押さえ作業をほとんど必要とせず、高いレベル精度で水平な床下地が完成します。

【SL材の大きなメリット】

  • 高い平滑性・水平性: 優れた流動性により、広い面積でも均一で平らな下地を短時間で実現できます。
  • 工期の短縮: モルタルに比べて硬化が速い材料が多く、翌日には次の仕上げ工事に入れるため、工程全体の短縮に貢献します。
  • 省力化: 広範囲の床を職人が手作業で均す手間が大幅に削減されます。

2. 🛠️ SL仕上げを成功させる左官の「準備と工夫」

「流し込むだけ」と聞くと簡単そうですが、最高の精度を出すためには、圧送工事と同様に徹底した準備熟練の技術が必要です。

① 下地処理と清掃:密着性の確保

SL材を流す前の下地コンクリート面は、ホコリやゴミを完全に除去し、脆弱な部分(強度不足な部分)があれば削り取ります。

  • プライマー処理: 下地への接着力を高め、SL材の水分がコンクリートに急激に吸い取られるのを防ぐため、専用のプライマー(接着剤)を塗布し、十分に乾燥させます。これが不十分だと、硬化不良やひび割れ、剥がれの原因になります。

② 漏れ止め(堰き止め):流出の防止

SL材は非常に流動性が高いため、わずかな隙間からも流れ出してしまいます。

  • 徹底した漏れ止め: 壁際や配管周り、入隅部分などの隙間をモルタルなどで確実に塞ぎ、流し込んだ材料が無駄になることや、水平精度が狂うことを防ぎます。

③ 混練と流し込み:時間との勝負

ミキサーで均一に練り混ぜられたSL材は、打設箇所へ速やかに供給され、流し込まれます。

  • 迅速な均し作業: 流し込まれたSL材は、トンボ(T字型の道具)などで均し、材料を馴染ませていきます。このとき、ムラや気泡が残らないよう、迅速かつ正確に作業を完了させるのが左官職人の腕の見せ所です。

3. 👷 レベリングは「左官技術の精密さ」を示す仕事

セルフレベリングは、単に床を平らにするだけでなく、その後の全ての仕上げ工事の品質を左右する精密な土台づくりです。

私たちの会社は、コンクリート圧送で建物の構造的な土台を築き、このSL仕上げで仕上げ工事のための美的な土台を完璧に整える、**「構造と仕上げの両方に責任を持つ」**技術集団として、お客様のプロジェクトを成功に導きます。


大徳はこれからも求人活動に尽力し、随時面接採用を行っております。

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