左官職人への道2025 現場編-8

2025/05/22

「できる」が増えた2年目

1年目は、正直なところ「先輩のようになりたい!」という一心で、ひたすら基礎を身につけることに必死でした。毎日毎日、トンボと定規を握りしめ、コンクリートと格闘する日々。最初はなかなか思うようにいかず、悔しい思いもたくさんしました。

しかし、2年目に入ってからは、明らかに「できること」が増えました。 先輩からの指示がなくても、その場の状況を見て「あ、ここはこう均そう」と判断できるようになったり、天候やコンクリートの状態に合わせて力の入れ具合を調整したり。

特に感じるのは、「段取り力」が上がったことです。以前は目の前の作業に集中するあまり、次の工程のことまで頭が回らなかったのですが、今は「この面積なら何分で均せるから、次の材料の準備は〇〇さんにお願いしよう」といった具合に、作業全体の流れを意識できるようになりました。

経験が教えてくれる「奥深さ」

それでも、土間床均しは本当に奥が深い作業だと改めて感じています。 先日も、いつもより硬めのコンクリートを均す機会がありました。いつも通りの感覚でやると、なかなか表面が伸びてくれない。焦りそうになりましたが、そこで1年間の経験が活きました。少しずつ力を加えながら、何度か往復させていくうちに、ようやく求める平滑さに。

この時の「あ、こういう時はこうするのか!」というひらめきは、本や先輩の言葉だけでは得られない、まさに現場での経験が教えてくれるものだと実感しました。

挑戦は続く!目指すは「安定した均し」

もちろん、まだまだ課題は山積みです。 特に「安定して、どんな現場でも最高の均しができるようになること」が今の目標です。どんなに難しい条件の土間でも、常に高いクオリティで仕上げられる職人になりたい。そのために、これからも様々な現場で経験を積み、先輩方の技を盗み、そして自分なりの工夫を凝らしていきたいと思っています。

入社1年目の頃と比べると、確実に成長している自分を実感できる2年目。この成長を止めることなく、これからも土間床均し作業に真摯に向き合っていきます!